歯だけの問題じゃない!?顎・頭・全身にも・・・かみ合わせを整えたい
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頭・顎・首・歩行・・・かみ合わせと全身のつながり

皆様は周りでこんな話を聞かれたり、ご自身で体験されたりしたことはありませんか?

あごの関節が痛くなったり、音がするようになった
・急にがこるようになった
頭痛がするようになった
足腰が痛い、まっすぐ歩けない

これらの症状は様々な原因からおこりますが、噛み合わせもその原因の大きな一つです。

特に新しい詰め物や、かぶせ物、義歯などを入れた後から起こり始めたらその可能性は高いかもしれません。

「かみ合わせ」が原因で起こりうる弊害

は全身とつながっているので、頭部のバランスが悪くなればその影響は全身にもおよびます

そして下顎とは頭のバランスをとっている器官の一つでもあります。下顎は頭の骨からぶら下がっているだけで、体の中で唯一2つの関節(顎の関節×2)を持つ部位です。

 

人間は無意識のうちに体のバランスを取るために下顎がミリ単位で動いています。そして、そうできるように、自由に動けるような状態でなければなりません。

大きなビルやマンションの屋上に行けば、巨大なおもりがぶら下がっていることをご存知ですか?それは地震などの時にその球が動くことで、少しでもその動揺や負担を軽減するためにあります。

人間の下顎も同じような機能を持っているのです。しかし、噛み合わせが悪く、下顎の動きが制限されたり、顎が傾いた状態で噛むかみ合わせの場合、その仕組みはうまく働かず、うまくバランスが取れなかったり、その負担を他の筋肉などで無理やり補ったりします。

かみ合わせが悪いと身体も傾く

この結果、体のいろんな部位に不具合が起きたりします。

 

かみ合わせから顎にも症状が かみ合わせと顎関節症

顎関節症も不適切な噛み合わせが大きな原因の一つです。

かみ合わせが悪く、左右の顎の関節に無理な力をかけなければ、うまく歯が当たらない、物を噛めない様なかみ合わせの場合、お食事などの時毎回、ご自身としては無意識でも、顎の関節からみたら強制的に関節に破壊的な力が加えられていることになります。

かみ合わせが原因で顎の関節にも異常が

一度や二度では大きな問題にならずとも、その蓄積で少しずつ関節が擦り減ったり、その間にある靭帯のようなもの(関節円盤と言います)が傷つけられたり、痛んだりといった事が起こり、結果ある時から顎に変な音がする、大きく口をあけると痛い、口が開けづらい、などといった症状を起こし始めるのです。

体重~100kgにも!!咬合力とかみ合わせ

また、力を入れるときには噛みしめることが多いと思いますが、この時の上下の歯の接触の仕方によって入れられる力も変わります。スポーツ選手などで歯の矯正をしたり、適切なマウスピースを入れたら成績が伸びた例もあります。

そして、にも当然悪い影響を及ぼします。

 

・何度治療しても同じ歯ばかり悪くなる
・何度やりかえても詰め物が取れる壊れる

 

こういったことも、噛み合わせが原因で起こることが多いです。さらに言うなら、その歯が虫歯になったり欠けた原因こそがそもそも噛み合わせが悪かったからかもしれないのです。

 

噛む力(咬合力)は体重~100kgにまで及ぶので、たくさんの歯でその力を分担(分散)することで、やっと支えることができるのです。

噛み合わせが悪く、少数の歯に多くの負担がかかっていたら、いかに歯が頑丈だとはいえ、ずっと耐え続けるのは不可能です。
毎日毎日100㎏のハンマーでたたかれ続けるご自身の歯を想像してみてあげてください。その歯の悲鳴が聞こえてきそうではありませんか?

そんな状況のまま、あとから接着剤で付けた詰め物やかぶせ物など外れても仕方ないと思いませんか?

また、「親知らず」でもお書きしましたが、親知らずなどが原因で、後ろから歯が倒れているようなかみ合わせになってしまっていると、噛む力は上からかかる為、下図のようにどんどん歯が傾くのに拍車がかかり、その結果後ろから前に押される力が歯にかかる為、さらさらにどんどん歯並びが崩れたり、押された歯が割れたり、つぶされたり、詰め物などが壊されたり外されたりといった事が起こります。

かみ合わせが原因で歯が壊れる・補綴物が外れる

虫歯になったり歯が欠けたからと言って、その歯一本だけをみて、詰めた、治した、ハイ終わりでは、結局その歯や他の歯の寿命を縮めてしまったり、始めに書いたような全身的な症状まで引き起こしてしまうかもしれません。きちんとかみ合わせ全体から考えて、なぜ壊れてしまったのか、その歯はどうあるべきかを診ていく必要があるのです。

当医院が考える「よいかみ合わせ」とは

このように、「かみ合わせ」は体や歯にとって非常に重要なものであり、常に頭に置きながら歯科治療は行われる必要があります。

では次に、当医院が考える「よいかみ合わせ」とはどのようなものかをお話しします。

① 多くの歯で噛む力を分担(分散)できるかみ合わせである事
先述のように、噛む力は瞬間的に体重~100kg近くにもなります。いかに歯が頑丈とはいえ、ずっとそんな力が1本の歯に集中し続けていたら当然壊れます。

ですので、自然にかみ合わせたときに、多くの歯が均等に、同時に噛みあい、その力を分け合えるかみ合わせでなくてはなりません。

当医院でレントゲンを撮った方は、前歯に何かを噛んだ状態(つまりお口が少し開いた状態)で撮られたと思います。この状態で撮られたのなら、下のレントゲンのように、どの歯の部位でも同じ程度に歯と歯が離れていなくてはなりません。どこかだけ飛び出ていたり、逆に歯と歯の間が空きすぎていたりすることは、強い負担を強いられている歯や、逆に噛むのに参加していない歯があるという事で、うまく力の分担が出来ていないと言えます。

飛び出したり引っ込んでいる歯がなく、かむ力を多くの歯で分散できる

② 歯が噛む方向に対し垂直に近い方向を向いている事

歯と歯は上下でかみ合わせるため、噛む力はそれぞれの歯の上から(上の歯は下から)かかります。以下の図をご覧ください。

 

ここにがあります。まっすぐな柱に上から力がかかっても、地盤がしっかりさえしていたら、柱は倒れたり壊れたりしづらい事はイメージしやすいかと思います。家の柱もまっすぐだからこそ家は簡単に傾いたり倒れたりしないのです。

真っ直ぐな柱(歯)に上から力がかかっても、柱(歯)は傾かない

では次に、これらの柱が傾いてしまっていたらどうなるでしょう?

傾いた柱に上から力がかかると、その力は柱がさらに傾いたり倒れたりする方向にかかってしまいます。これが家の柱なら、重たい屋根の重さを支えるうちに、どんどん倒れ、傾いていってしまうことが判るかと思います。

歯でも同じことがいえます。

噛む面に対し垂直に近い方向に歯が向いていたならば、噛んでも歯が倒れたりすることは少ないですが、傾いてしまっている歯で毎日噛んでいたら、先ほどの傾いた柱と同様、どんどんその傾きは強くなる方向に、噛む力(体重~100キロにも及ぶ)が毎日かけられることとなり、どんどんかみ合わせは壊れていきます

傾いた柱に上から力がかかると更に柱が傾いていく

また、後ろから歯が傾いてくるため、手前の歯は押され、飛び出たり、歯どうしでつぶされて割れたり、詰め物などが外れたりといった事の原因にもなります。

③ 顎が自由に動けるようなかみ合わせである事

先述したように、人間の顎は自由に動けなくてはなりません。これを妨げないかみ合わせであることが必要です。

飛び出してしまっている歯があれば、顎を動かすときにその歯が引っかかってうまく顎が動きません。しかし、ある日突然こうなったわけではなく、ゆっくり時間をかけてこのようなかみ合わせとなっているのと、ご自身の体の一部である為、患者様自身はあまり自覚がありません

このようなかみ合わせは、この歯を治療して引っかかりがなくなると、患者様自身も驚かれるほど顎の動きが変わることが多いです。

細かくお話しするときりがないほど「かみ合わせ」は奥が深く、専門的なお話をすればもっといろいろな事がありますが、大まかにいえばこのような状態であれば、身体や歯、そして詰め物などにとっても負担が少なく、長く現状を維持できることが望めます。

当医院では常にこのようなことを念頭に置きながら、治療を行っています。保険診療では保険の制限がかかることがありますが、自費診療を選択された患者様に行う治療は全てこれら「かみ合わせ」の概念を基本とした治療を行っていきます。

かみ合わせ治療の初めに「ポールスプリント」の効果

完全な状態のかみ合わせを作るには、多くの歯を触る可能性もあり、矯正治療や被せ物等の治療を行い、歯をできるだけ理想の位置に動かす必要がありますが。

しかし、それには時間も費用も多くかかり、少なからずお痛みや、治療期間中の見た目(歯に治療器具が取り付けられるため)の問題も出ざるをえません。また大きく触ってしまった後にやり直しはできないことが多いです。

それを可能な限りあまり歯を触らずに(最小限だけの調整は行うことがあります)理想に近い状況に近づけ、少しでも顎の関節の負担やかみ合わせによる体の不具合、歯が傾いたり、壊れたり、歯並びが崩れてしまう事を遅らせたり防いだりするために当医院が行っているのが「マウスピース」のところで詳しくお話ししている特殊マウスピース「ポールスプリント」です。

現在起きているお身体の不具合が本当にかみ合わせから来ているものか、それともかみ合わせを触っても治らないものなのかを、大きく触ってしまう前にある程度判断する事ができます。

このマウスピースは、いくつかの特徴があり、

② 飛び出ている歯のところは薄く、引っ込んでいる歯のところは分厚くなり、上下の奥歯が可能な限りどれも均等に力がわけられるように作られている

③ 下の前歯をがっちり押さえ、下の奥歯にぴったり合わせて作っている為、歯が噛む力で倒れたり、移動してしまう事を遅らせる。この為、歯や詰め物などが壊されることも予防する

④ かみ合わせの部分が、顎の様々な動きを妨げないような「面」で構成されているため、自由に顎が動けるようになり、顎の負担や、かみ合わせによる体の負担が軽減される。

⑤ 歯よりも柔らかい材質(レジン)で作られているため、歯は擦り減らず、身代りにこのマウスピースが擦り減ってくれる。

⑥ 歯と歯周組織にかかる破壊的な力を防ぐことで、力が原因で起こる歯周病を予防する。

このように最小限しか歯を触らずに、同時に複数の効果が望めるため、多くの方にお勧めしております。

当医院のポールスプリントの特徴

(※このマウスピースは、上記の効果を全て満たす状態にする為に、熟練した術者による極めて高い精度での調整が必要となり、何度かの調整が必要になります。)

このマウスピースを使用することで、今あるお身体の症状が和らいだり、楽になられた方は、そのままマウスピースを使用することで様子を見られるか、現実のかみ合わせを整え、マウスピースを付けない日中から適切なかみ合わせで噛めるようにかみ合わせを整えていくかをご相談の上決めていただきます。

矯正・補綴・その両方 かみ合わせ治療の種類

本格的にかみ合わせ治療を選択された方には、まずご自身にとって本当に楽な顎の位置を探していきます。そしてその後その顎の位置で噛めるような位置に歯を動かす、または補綴物(詰め物・被せ物)を作成していきます。

かみ合わせを整える治療をお選びいただいた場合、

  I)「矯正治療」
 II)「補綴物(詰め物、被せ物、インプラントなど)を用いた治療」
III)「矯正と補綴物治療の併用」

の3種類の治療から、メリットデメリットをお話しし、治療を進めていきます。

矯正治療」は歯をほとんど削ることがなく(最後に少し微調整で削ることはあります)行えますが、歯を移動させる為には年単位の時間がかかり、その間矯正の装置がお口の中にある状態で異物感は否めません。また矯正治療中は硬い物のお食事は控えていただく必要があります。
(矯正治療の難易度によっては専門医をご紹介させていただく場合があります)

補綴物による治療」を選択された場合、治療期間は矯正治療より短縮され、数か月単位で完了することが多いです。(ご自身のお口の状態により前後します。インプラント治療を併用される場合は年単位の期間が必要な場合もあります。)
しかし、ご自身の歯を削る、今入っている補綴物をやり直す必要があります。

矯正と補綴物治療の併用」を選択された場合、矯正治療単独より治療期間が短縮され、歯を動かす量も少なくて済む場合が多いです。選択された補綴物によっては審美性も高いです。
デメリットとしては、矯正治療中は矯正の装置がお口の中にある状態で異物感は否めず、また硬い物のお食事は控えていただく必要があります。補綴治療を行う歯は削る、今入っている補綴物はやりかえる必要があります。